※この投稿の内容は古いです。
CYTECさんのダイレクトコンバージョン受信機(7MHz)のキット、Sparrow40 Type-Eを製作しました。
回路の構成
検波段 2SC1815 ×3
AF段、サレンキーType LPF、VFO発振段、VFOバッファ段 各 2SC1815 ×1
低周波増幅 LM386
VFO バリキャップ 1SV101
動作電圧 DC12V
ゆっくり作って3日ほどで基板は完成しました。通電して一発で動作。
調整はVFOのトリマコンデンサを動かして発振周波数を調整、コイルのT2を動かしてVFOの出力を最大にします。アンテナを接続して実際の信号を受信しながらアンテナコイルのT1を調整、音が大きくなるようにします。※下の画像は完成した基板ですが、一部オリジナルとは違う部品を使っています。
ケースはタカチのYM-150に入れました。ケース加工は得意ではないので、デザイン的に凝ったことはできません。
同調用のボリュームはヘリカルポテンショメータに交換、普通のボリュームより操作性がずっと良くなりました。アンテナとの間に10KΩのボリュームをアッテネータとして追加しましたが、これはなくてもよいです。
受信音が静かです。実際のQSOを受信してみると、なかなかの高感度、周波数も安定しています。聴覚的に気になるようなドリフトはありません。ただし夜になって北京放送がはじまると厳しくなります。※アンテナはモノバンド・バーチカルアンテナを使っています。
残念ながら、このSparrow40 Type-Eのキットは現在販売されていません。一般に、ダイレクトコンバージョン受信機は構成がシンプルで製作が容易です。完成後音を出して鳴らす楽しみもありますから、初心者の方にお勧めです。同じキットは手に入らなくても製作例はいろいろありますから、一度挑戦してみてください。
※受信周波数は、6.998-7.140MHz付近に収まりました。
※2006年7月 購入、2012年7月 キット製作、2017年1月 ケース加工・完成
以上です。
73,all
無線の趣味はそろそろ終わりにします。 このブログは“これまでのまとめ”と“お世話になった方々への報告”です。Maybe I'll quit amateur radio soon.Thease posts are summary of my experience.
2017年1月25日水曜日
2017年1月21日土曜日
サトー電気 3.5MHz ダイレクトコンバージョン受信機を製作しました
※紹介されているキットは現在販売されていません。
サトー電気さんの3.5MHzダイレクトコンバージョン受信機キットを製作しました。ネット上で7MHz版を製作された方の投稿をいくつか拝見しましたが、3.5MHz版の投稿は見かけない(?)ようなので投稿にまとめました。構成は7MHz版とほとんど同じです。
★回路の構成
高周波増幅:3SK114 ※ゲイン調整可
周波数変換、局発:NE612
作動増幅、ローパスフィルタ:RC4558
低周波増幅(オーディオアンプ):TA7368P
VFO バリキャップ 1SV101
動作電圧:DC9V
バリキャップと可変抵抗器(ボリューム)で周波数を変化させます。ダイレクトコンバージョンですので中間周波数への変換はありません。高周波増幅のゲインを可変させることができます。
製作で特に難しいところありませんでした。ゆっくり作業して3日で基板は完成しましたが、トロイダルコアに塗った高周波ワニスが固まるのに数日かかりました。通電して一発で動作です。
調整も簡単でした。局発が発振していることを確認したら、周波数を調整します。チューニング用のボリュームを真ん中の位置にして、トリマを調整してバンドの中央くらいになるようにします。L1、L2、L3は調整しても大きな変化を感じなかったのでそのままです。
ケースはタカチのYM-150にしました。ケース加工は得意ではないのでカッコよくできませんでした‥。
3.5MHz用のマイクロバート・アンテナを接続して受信していますが、なかなかの高感度です。周波数も安定していて、気になるようなドリフトはありません。しかし‥チューニング用のボリュームはヘリカル・ポテンショメータにすればよかったです。普通のボリュームでも大丈夫ですが、ヘリカル・ポテンショメータの方が操作性が良くなったはずです。
夜な夜なOMさんたちのQSOが良く聞こえます。ダイレクトコンバージョンは音が軽くて聞きやすいですが、コンディションが良いときにQRMが激しくなると厳しいです。製作が簡単で完成後も受信して楽しめるキットですが、随分前に販売が終了してしまいました。スチロールコンデンサなど今となっては入手が難しい部品が使われているので仕方がありません。
※最終的に受信周波数は3.500~3.575MHz付近に収まりました。
キットの製作 2012年7月、ケース加工、完成 2017年1月
※書籍(保存版 電子工作キット回路図全集 1998年版 マガジンランド)に回路図(部品の定数なし)が掲載されています。
以上です。
サトー電気さんの3.5MHzダイレクトコンバージョン受信機キットを製作しました。ネット上で7MHz版を製作された方の投稿をいくつか拝見しましたが、3.5MHz版の投稿は見かけない(?)ようなので投稿にまとめました。構成は7MHz版とほとんど同じです。
★回路の構成
高周波増幅:3SK114 ※ゲイン調整可
周波数変換、局発:NE612
作動増幅、ローパスフィルタ:RC4558
低周波増幅(オーディオアンプ):TA7368P
VFO バリキャップ 1SV101
動作電圧:DC9V
バリキャップと可変抵抗器(ボリューム)で周波数を変化させます。ダイレクトコンバージョンですので中間周波数への変換はありません。高周波増幅のゲインを可変させることができます。
製作で特に難しいところありませんでした。ゆっくり作業して3日で基板は完成しましたが、トロイダルコアに塗った高周波ワニスが固まるのに数日かかりました。通電して一発で動作です。
調整も簡単でした。局発が発振していることを確認したら、周波数を調整します。チューニング用のボリュームを真ん中の位置にして、トリマを調整してバンドの中央くらいになるようにします。L1、L2、L3は調整しても大きな変化を感じなかったのでそのままです。
ケースはタカチのYM-150にしました。ケース加工は得意ではないのでカッコよくできませんでした‥。
3.5MHz用のマイクロバート・アンテナを接続して受信していますが、なかなかの高感度です。周波数も安定していて、気になるようなドリフトはありません。しかし‥チューニング用のボリュームはヘリカル・ポテンショメータにすればよかったです。普通のボリュームでも大丈夫ですが、ヘリカル・ポテンショメータの方が操作性が良くなったはずです。
夜な夜なOMさんたちのQSOが良く聞こえます。ダイレクトコンバージョンは音が軽くて聞きやすいですが、コンディションが良いときにQRMが激しくなると厳しいです。製作が簡単で完成後も受信して楽しめるキットですが、随分前に販売が終了してしまいました。スチロールコンデンサなど今となっては入手が難しい部品が使われているので仕方がありません。
※最終的に受信周波数は3.500~3.575MHz付近に収まりました。
キットの製作 2012年7月、ケース加工、完成 2017年1月
※書籍(保存版 電子工作キット回路図全集 1998年版 マガジンランド)に回路図(部品の定数なし)が掲載されています。
以上です。
2017年1月2日月曜日
電源用ラインフィルタを製作しました(アマチュア無線のインターフェア対策とノイズ対策・2種類)
※この投稿に“オーディオ”に関する記載はありません。
最近、電源用ラインフィルタを2種類製作したので投稿にまとめました。
1台目はコモンモード用です。いままで安定化電源のAC側には、コモンモードチョークとして、フェライトバー3本をまとめて、それに電源コードを巻いていました。特に問題はなかったのですが、簡単すぎるかな?、ACコードを狭いピッチで巻くのって安全面でちょっと気になる‥など気になる点がありました。
気にしているくらいなら作り直そうと、手軽に作れる製作例を探していたところ、大進無線さんのサイトでクランプ型コアを利用した電源用コモンモードフィルタを見つけました。これを参考にさせていただき、同じようなものを作ってみました。
※大進無線さんのコモンモードチョーク・DCK-SRH(ACコードコモンフィルタKIT)がオリジナルのネタ元です。私が模倣して作ったものなので、完全に同じものになっているのか、わかりません。
使っているクランプ型コアは星和電機のE04SR401938・2個とTDKのZCAT3035-1330・
1個です(下の画像)。
大型のE04SR401938(左右に一個づつある大型コア)は今回はじめて使ってみたのですが、内径が19ミリ、ネジ穴がついているので台座に固定することができます。カタログを見ると巻き数が稼げれば、HF帯でもフィルタに必要なインピーダンスが得られそうです。
最近、電源用ラインフィルタを2種類製作したので投稿にまとめました。
1台目はコモンモード用です。いままで安定化電源のAC側には、コモンモードチョークとして、フェライトバー3本をまとめて、それに電源コードを巻いていました。特に問題はなかったのですが、簡単すぎるかな?、ACコードを狭いピッチで巻くのって安全面でちょっと気になる‥など気になる点がありました。
気にしているくらいなら作り直そうと、手軽に作れる製作例を探していたところ、大進無線さんのサイトでクランプ型コアを利用した電源用コモンモードフィルタを見つけました。これを参考にさせていただき、同じようなものを作ってみました。
※大進無線さんのコモンモードチョーク・DCK-SRH(ACコードコモンフィルタKIT)がオリジナルのネタ元です。私が模倣して作ったものなので、完全に同じものになっているのか、わかりません。
使っているクランプ型コアは星和電機のE04SR401938・2個とTDKのZCAT3035-1330・
1個です(下の画像)。
大型のE04SR401938(左右に一個づつある大型コア)は今回はじめて使ってみたのですが、内径が19ミリ、ネジ穴がついているので台座に固定することができます。カタログを見ると巻き数が稼げれば、HF帯でもフィルタに必要なインピーダンスが得られそうです。
TDKのZCATシリーズはノイズ対策をやられたことがある方なら、ご存知かと思います。HF帯では数と巻き数が必要になりますが、VHF以上になるとやや使いやすくなります。
星和の大型コアとTDKのコアを組合わせることで、HF~LowVHFまで使えるんじゃないか‥と期待していますが‥どうだろう。
星和の大型コアとTDKのコアを組合わせることで、HF~LowVHFまで使えるんじゃないか‥と期待していますが‥どうだろう。
製作そのものは難しくなく電源コードをクランプさせるだけです。1.25SQのVVF(電源コード)がE04SR401938で6ターン、ZCAT3035-1330で4ターンクランプさせることができました。大型のドーナッツコアで作った方がインピーダンスを稼げそうですが、クランプ型ですとコードを裂く必要もなく製作は簡単です。同じものを2台作りました。
電源はGSV3000を2台使っています。それぞれにHF100W機が1台づつ、他にVUHF機、50MHz用リニアアンプ、周辺機器が繋がります。連続して送信することはまずないので、電流容量としては大丈夫だと思います。※AC100V 12A 見当 コモンモード用
★★★★
製作に使った材料(1台あたり)
星和電機 E04SR401938 (分割フェライトコア) 2個
TDK ZCAT3035-1330 (クランプフィルタ) 1個
電源コード(平形コード):OHM VFF-125-20W (白) 2.2~2.3m使用
電源プラグ、ソケット:パナソニック 4512P
丸型圧着端子
木(板):東急ハンズで売っていたものを少しカット
4ミリのステンレス・タッピングビス
(星和の大型コアには4mmのネジが通る取り付け穴があります)
E04SR401938(カタログ)・星和電機さんのサイトです。
http://www.seiwa.co.jp/product/upload_doc/E04SR.pdf
ZCAT3035-1330(カタログ)・TDKさんのサイトです。
https://product.tdk.com/info/ja/catalog/datasheets/j9a15_zcat.pdf
大進無線さんのコモンモード・チョーク・フィルタ DCFシリーズのページ
https://www.ddd-daishin.co.jp/dcf/dcf.htm
E04SR401938(カタログ)・星和電機さんのサイトです。
http://www.seiwa.co.jp/product/upload_doc/E04SR.pdf
ZCAT3035-1330(カタログ)・TDKさんのサイトです。
https://product.tdk.com/info/ja/catalog/datasheets/j9a15_zcat.pdf
大進無線さんのコモンモード・チョーク・フィルタ DCFシリーズのページ
https://www.ddd-daishin.co.jp/dcf/dcf.htm
★★★★
2台目はディファレンシャルモードとコモンモード用です。製作というほどのものではありませんが、一応紹介します。
最近アクティブアンテナのノイズ対策をしてみて、電源の大切さを再認識しました。アクティブアンテナにはアンプが実装されていますから、ACアダプタなどの電源そのものが発生するノイズ、そして屋内配線側(コンセント)から流れ込むノイズの影響を受けやすいです。
屋内配線側のノイズ源を探してみると、その一つが同じ室内にあるUPS(無停電電源装置・スイッチング電源)であることがわかりました。UPSのコンセント側と負荷側(PC側)の両方にノイズが流れ出てしまっています。試みに手持ちのACラインフィルタ、NEC/TOKIN TA-2060 (AC125V6A)をコンセント側に入れると、すーとノイズが低減します。※負荷側に入れても効果がありました。
最近アクティブアンテナのノイズ対策をしてみて、電源の大切さを再認識しました。アクティブアンテナにはアンプが実装されていますから、ACアダプタなどの電源そのものが発生するノイズ、そして屋内配線側(コンセント)から流れ込むノイズの影響を受けやすいです。
屋内配線側のノイズ源を探してみると、その一つが同じ室内にあるUPS(無停電電源装置・スイッチング電源)であることがわかりました。UPSのコンセント側と負荷側(PC側)の両方にノイズが流れ出てしまっています。試みに手持ちのACラインフィルタ、NEC/TOKIN TA-2060 (AC125V6A)をコンセント側に入れると、すーとノイズが低減します。※負荷側に入れても効果がありました。
それでUPS(2台)に常時ACラインフィルタを入れることにしたのですが、TA-2060は6Aまでですから、もう少し電流が流せるACラインフィルタが欲しいところです。適当なフィルタを探して部品屋さんに行ったところ、TDKラムダ MZ1216(AC250V 16A)が手に入りました。
※追記:AC100Vのコードがずぼっと抜けないように、グロメットの内側の部分にインシュロックタイ(結束バンド)を巻いて抜けないようにしてください。写真では巻いてません。
本体をむき出しで使うわけにいかないので、アルミのケースに入れました。製作にかかる手間はアルミケースの加工がほとんどで、ご覧のように配線は簡単です。フィルタのグランド(アース)がケースに落ちているので、なんとなくアース端子をIN、OUT両方につけてみましたが‥余計でした。
※金属のケースにそのまま固定したので、たぶん‥Yコンデンサがケースに接続されたことになります。“たぶん”というのは筐体のシールに印刷されている回路図ではわからないからです。地面に接続するアースがない場合、感電の原因になっているかもしれません。フィルタのグランド(アース)をケースに導通させるのかどうかは、各自で判断してください。
※金属のケースにそのまま固定したので、たぶん‥Yコンデンサがケースに接続されたことになります。“たぶん”というのは筐体のシールに印刷されている回路図ではわからないからです。地面に接続するアースがない場合、感電の原因になっているかもしれません。フィルタのグランド(アース)をケースに導通させるのかどうかは、各自で判断してください。
このACラインフィルタにどの程度効果があるのか、大雑把な確認法です。BCLラジオでUPSから漏れるノイズを受信します。UPSの電源コードをコンセントから外して、このフィルタを挿入してから再度コンセントにつなげると、フィルタ無しのときよりノイズが低減するのがわかります。このようなテストを4-10MHzでやってみたのですが、まぁまぁ効果がありました。ちなみに当方で使っているUPSのノイズは、7-10MHzあたりで目立ちます(強くなる)。
★★★★
★★★★
製作で使った材料
TDK ラムダ MZ1216 (AC250V 16A)
※ディファレンシャルモード、コモンモード両用ノイズフィルタ
※ディファレンシャルモード、コモンモード両用ノイズフィルタ
アルミケース たぶん‥タカチ MB-12 手持ちのものを使いました
ボディコネクタ OHM HS-H15GB
ゴムプラグ OHM HS-H15GP
VCTFK 1.25SQ
グロメット PG-9 2個
圧着端子 丸型 Y型
ゴム足 4個
ネジ 3ミリ、 4ミリ
インシュロック・結束バンド
★★★★
以上、2種類の電源用フィルタを紹介しましたが、必ず効果があるものではありません。
そして‥
どちらも民生用(一般向け)ではありません。アマチュア無線のインターフェア対策、ノイズ対策用として製作したものです。くれぐれも交流100Vの扱いは慎重にしてください。自信のない方は既製品を使った方が無難です。
以上、です。
73 all
★★★★
追記
NASが接続されているUPS用に、もう一台必要になったので、TDK ラムダのACラインフィルタ、ZAC2210-00Uを購入しました。こちらはタッパに入れました。筐体表面の回路図を見ると、キャンセル巻のチョークコイルが直列で2個入っているようです。Yコンデンサのアースは浮かせてあります。こちらは10Aまでですので、NASが接続されているUPS(1台)とコンセントの間に入れました。
★★★★
追記
NASが接続されているUPS用に、もう一台必要になったので、TDK ラムダのACラインフィルタ、ZAC2210-00Uを購入しました。こちらはタッパに入れました。筐体表面の回路図を見ると、キャンセル巻のチョークコイルが直列で2個入っているようです。Yコンデンサのアースは浮かせてあります。こちらは10Aまでですので、NASが接続されているUPS(1台)とコンセントの間に入れました。
追記は以上です。
※更に追記:AC100Vのコードがずぼっと抜けないように、グロメットの内側の部分にインシュロックタイ(結束バンド)を巻いてください。写真のものには巻いてません。
2017年1月1日日曜日
インターフェア対策としてコモンモードチョークを追加しました
アマチュア無線局を運用する以上、最低限のインターフェア対策をやっておきたいと思いながら、自分がやっている対策はどの程度効果があるのか?‥ちょっと不安になっていました。
そこで、大進無線さんの“RF電流計Ver2”を購入してアンテナや電源まわりのコモンモード電流をチェックしてみました。よく言われるコモンモード電流の可視化です。
これまで、1:アンテナの給電点、2:送受信機のアンテナコネクタの直近、3:電源(AC/DC)まわりの計4か所、周辺機器との接続ケーブルなど基本的な対策は施していました。100W送信(3.5-50MHz)で目立ったインターフェアは確認されないので、コモンモード電流を確認することもありませんでした。
実際にRF電流計で確認すると送受信機のアンテナコネクタの直近では10mA以下に収まっています(校正していないので数値は目安です)。
しかし‥気になっていたアンテナ切替器の各アンテナ側を電流計で確認すると、やはりグランドが共有されている同軸ケーブルどうしでコモンモード電流が流れこんでいます。
具体的に記述すると長くなるので略しますが、例えばバーチカルアンテナ(7MHz)で送信すると、それに近い量の電流が同じ切替器に接続されている同軸ケーブルに流れていました。7MHz 100W送信で70mAくらいです。具体的に何mA以下なら良い、という基準があるわけではありませんが、ちょっと流れ過ぎと感じました。
対策として、グランド側も切り替わるアンテナ切替器を導入する手もありますが、手っ取り早くコモンモードチョーク(コモンモードフィルタ)を切替器の直近に追加することにしました。
今回製作したコモンモードチョークはFT240-43“相当品”に3D-2VをW1JR巻きしたもの3個、5D-2VをW1JR巻きしたもの2個です。コネクタの片側をMJ3X、MJ5Xにしようかと迷いましたが、将来的に機器間の接続にも使えるようにプラグにして、中継コネクタ・M-A-JJの使用することにします。
※アンテナ切替器は2回路1個、3回路1個、計5回路ですからコモンモードチョークは5個必要
5D-2Vを巻いてあるコアにかぶさっている黒いチューブ(下の画像)は、スリット入りの配線カバーです。コアに配線カバーを被せてから巻くというアイデアは、大進無線さんのサイトから頂戴しました。同軸ケーブルに隙間ができて巻やすくなります。
アンテナ切替器の各アンテナ側に製作したコモンモードチョークを挿入したところです。切替器周辺の配線は板に固定して綺麗に整理したいところですが、スペースがありません。これが限界です。ごちゃごちゃしていますが、INとOUTが結合しないように注意しています。
電流を測りながら1個づつ増やして、最終的に5個全部挿入、それぞれを送信しながら測りました。結果を大雑把に説明すると‥100W送信で十数mAから一桁になりました(3.5-50MHz)。まあまあでしょうか。
中継コネクタが宙吊りになってしまいましたが、隣のコネクタと接触しそうな箇所だけ配線チューブを被せました。
★★★★
今回使った資材に関するメモです
・FT240-43相当品 コアの材質が気になる方は正規品を使った方が無難かもしれません。
・フジクラの3D-2V、5D-2V、チョーク1個あたりで使った長さ:
FT240-43相当品(61φ)に3D-2VをW1JR巻き・15ターン、5D-2VをW1JR巻き・8ターン
“あまり”を長めにとるとして、どちらも110cm程度使いました。あとで足りなくならないように、自分は長めに切って作業しています。
・スリット入り配線カバー(スリットチューブ)
10φ(61φコアに被せるもの) エーモン ITEM No.1117 もしくは、ELPA SR-100H
15φ(中継コネクタに被せるもの・もう少し太いものがいい) ELPA SR-150H
・その他、コネクタ類
★★★★
どの程度の対策をするかは状況次第ですが、一応基本的な対策を施しておくと後々問題が出たときに原因の切り分けが楽になるような気がします。面倒といえば面倒ですが、安心料だと思ってます。
73 all
参考URL
大進無線 https://www.ddd-daishin.co.jp/
そこで、大進無線さんの“RF電流計Ver2”を購入してアンテナや電源まわりのコモンモード電流をチェックしてみました。よく言われるコモンモード電流の可視化です。
これまで、1:アンテナの給電点、2:送受信機のアンテナコネクタの直近、3:電源(AC/DC)まわりの計4か所、周辺機器との接続ケーブルなど基本的な対策は施していました。100W送信(3.5-50MHz)で目立ったインターフェアは確認されないので、コモンモード電流を確認することもありませんでした。
実際にRF電流計で確認すると送受信機のアンテナコネクタの直近では10mA以下に収まっています(校正していないので数値は目安です)。
しかし‥気になっていたアンテナ切替器の各アンテナ側を電流計で確認すると、やはりグランドが共有されている同軸ケーブルどうしでコモンモード電流が流れこんでいます。
具体的に記述すると長くなるので略しますが、例えばバーチカルアンテナ(7MHz)で送信すると、それに近い量の電流が同じ切替器に接続されている同軸ケーブルに流れていました。7MHz 100W送信で70mAくらいです。具体的に何mA以下なら良い、という基準があるわけではありませんが、ちょっと流れ過ぎと感じました。
対策として、グランド側も切り替わるアンテナ切替器を導入する手もありますが、手っ取り早くコモンモードチョーク(コモンモードフィルタ)を切替器の直近に追加することにしました。
今回製作したコモンモードチョークはFT240-43“相当品”に3D-2VをW1JR巻きしたもの3個、5D-2VをW1JR巻きしたもの2個です。コネクタの片側をMJ3X、MJ5Xにしようかと迷いましたが、将来的に機器間の接続にも使えるようにプラグにして、中継コネクタ・M-A-JJの使用することにします。
※アンテナ切替器は2回路1個、3回路1個、計5回路ですからコモンモードチョークは5個必要
5D-2Vを巻いてあるコアにかぶさっている黒いチューブ(下の画像)は、スリット入りの配線カバーです。コアに配線カバーを被せてから巻くというアイデアは、大進無線さんのサイトから頂戴しました。同軸ケーブルに隙間ができて巻やすくなります。
アンテナ切替器の各アンテナ側に製作したコモンモードチョークを挿入したところです。切替器周辺の配線は板に固定して綺麗に整理したいところですが、スペースがありません。これが限界です。ごちゃごちゃしていますが、INとOUTが結合しないように注意しています。
電流を測りながら1個づつ増やして、最終的に5個全部挿入、それぞれを送信しながら測りました。結果を大雑把に説明すると‥100W送信で十数mAから一桁になりました(3.5-50MHz)。まあまあでしょうか。
中継コネクタが宙吊りになってしまいましたが、隣のコネクタと接触しそうな箇所だけ配線チューブを被せました。
★★★★
今回使った資材に関するメモです
・FT240-43相当品 コアの材質が気になる方は正規品を使った方が無難かもしれません。
・フジクラの3D-2V、5D-2V、チョーク1個あたりで使った長さ:
FT240-43相当品(61φ)に3D-2VをW1JR巻き・15ターン、5D-2VをW1JR巻き・8ターン
“あまり”を長めにとるとして、どちらも110cm程度使いました。あとで足りなくならないように、自分は長めに切って作業しています。
・スリット入り配線カバー(スリットチューブ)
10φ(61φコアに被せるもの) エーモン ITEM No.1117 もしくは、ELPA SR-100H
15φ(中継コネクタに被せるもの・もう少し太いものがいい) ELPA SR-150H
・その他、コネクタ類
★★★★
どの程度の対策をするかは状況次第ですが、一応基本的な対策を施しておくと後々問題が出たときに原因の切り分けが楽になるような気がします。面倒といえば面倒ですが、安心料だと思ってます。
73 all
参考URL
大進無線 https://www.ddd-daishin.co.jp/
2016年11月12日土曜日
LF-HF帯用スモール・アンテナ/Mini-Whip(コンパチらしい)を設置しました
この記事は諸般の事情で一度非公開にしたものを修正加筆したものです。ここに紹介するのではあくまでもキット版(コンパチ)です。製品版Mini-Whipを評価したわけではありません。内容的にも古いので、その前提で読んでください。最後に遅まきながら追記として実際に使った感想を書きました。
2023/9/2 update
★★★★
このページをご覧になっている方でしたら、Mini-Whipはご存じかと思います。超小型のアクティブ・アンテナです。そのMini-Whipとコンパチ、“スモール・アンテナ”のパーツ一式(キット)を頂戴して製作したのは2014年11月ころ。屋外に設置する場所がなくて思案しながら時間だけが過ぎてしまいましたが、ようやく実現しました(大袈裟?)。
設置した場所は我が家の屋上、ポールはグラスファイバーです。地上高10mくらいです。
上の画像は内部の基板です。長方形の“プローブ”(探針・左側)で信号を拾い、FETで持ち上げてからトランジスタで受けてインピーダンスを下げています。ローインピーダンスになっているので、同軸ケーブルで受信機につなげることができます。部品点数が少なくハンダ付けさえできれば、組立そのものはとても簡単です。電源の直流は同軸ケーブルに重畳します。
円筒形の筒のなかにアンテナ本体が入っていて、黒い箱が電源を接続する部分です(上の画像)。電源の電圧はDC9V。
デべクランプ(グラス・ファイバー工研)でマストに固定しました。アンテナ本体はとても軽いですからこれで十分でしょう。
ちなみに同軸ケーブルは秋月電子で購入したBNCコネクタ付のRG58U、中継コネクタで2本つなげて15m。
さっそくIC-706(ゼネカバ受信)でいろいろな周波数を受信してみました。ローカルのAMラジオ放送を受信するには十分なゲインがあります。常にアッテネータを入れておかなくてはなりません。
Mini-Whipに関してはネットに沢山の情報がありますので詳しく書きませんが、超小型にしてはなかなの性能です。SDRでBCLやSWLをはじめた方には、ちょうどういいかもしれません。
尚、アクティブ・アンテナとMini-Whipについては、QEX Japan No.10で詳しく解説されています。実際の製作記事もありますので、興味のある方は参考にされてください。
追記:アクティブ・アンテナの思い出
自分がはじめてアクティブ・アンテナを使ったのは、30年以上前のことだと思います。はじめてのアクティブ・アンテナはマルドルの製品で白い円筒形の筒型をしていました。記憶が定かではありませんが、VHF~UHF用だったと思います。業務用の無線やアマチュアバンド(144/430)の受信に使いました。撤去するときに分解してみると筒の中に沢山のアルミ線(?)が入っていました。広帯域にするためなのか?不思議な構造でしたが何か設計上の根拠があったのでしょう。UHF帯に関してはあまりノイズっぽくならずに聞こえました。
次に購入したのがダイヤモンドの製品でモービルホイップ型、全長1mくらいのLF~UHF用でした。ゲインがやたらと高くてハンディ型広帯域受信機を飽和させてまうので、ゲイン調整のつまみ(電源供給部についてた)を最低に絞って使っていました。これなら自分でも作れると、アルミの棒にトランスとμPC1651などの広帯域アンプを接続して自作してみました。理屈も何も知りませんでしたから、ただノイズを増幅するだけのなんともお粗末なものしかできませんでした。
このスモール・アンテナ(Mini-Whipコンパチ)については、また感想を書くかもしれません。
追記:2023/09/02 update
肝心なことを書くのを忘れていました。このアンテナは使いこなすのが難しいアンテナで、とにかくノイズを良く拾ってしまいました。私の環境が市街地のど真ん中のせいもあったかもしれませんが、金属のマストの近く、ルーフタワーの近く、他のアンテナの近くでは使いものになりません。ハイインピーダンスで高感度の分とても敏感(?)で、少し場所を変えただけでノイズのレベルが大きく変わります。アンテナ片手に屋上を歩きまわって適切な設置場所を探しました。※電源はバッテリ(電池)に限ります。
しかしながら、フィールドに持ち出して電池で駆動させるとノイズレベルが一気に下がり、超小型の割にはまあまあ使えるようになりました。ただし自分が試した限りHFのアマチュアバンドやエアバンドの受信に成功したことがありません(至近距離で送信すれば別)。ラジオ放送のみです。実験をされてOMさんたちはデジタルモードの受信を試みているので、自分のやり方が至らないだけかもしれません。
アクティブアンテナ全般に言えることかもしれませんが、使い勝手は受信する周波数、環境に大きく影響されます。特に初心者の方は、受信専用パッシブ型や共振型とも仕組みが異なることを(自分なりに)理解した上で使った方が無難です。その上で小型であることにメリットがあるとか、あれこれ工夫して使いこなしてやる!の気概があれば楽しめます。
終わり
2016年11月7日月曜日
ちょっと珍しい?サガ電子・アローライン・AL-70FW
この記事は諸般の事情で一度非公開にしましたが、加筆修正して再公開することにしました。内容的に古いのでそのつもりで読んでください。FM局の局名、周波数は当時のままで修正していません。ネタとしては例のアローラインの70MHz版です。コイル付きですのでフルサイズではありません。共振型ですからローカルのFM放送受信用には十分ですが、感度を目一杯上げたハンディ型広帯域受信機では飽和してしまいました(後述)。
2023/9/2 update
★★★★
このアンテナは20年ほど前に購入して、数か月間、LowVHF(60-70MHz)の受信に使用しました。物置に仕舞っておいたのですが、久しぶりに設置してみました。70MHz帯用ですからFM放送の受信に使えます。周囲に高い建物が増えてFM放送が受信しにくくなってますから、どの程度使えることやら‥。
以下にアンテナ全体と畳んだ状態の画像を掲載しますが、空を背景にして撮影しにくい場所にあるのでわかりにくい部分はご容赦ください(狭い場所で撮影しています)。
附属していた説明書にある規格
型名:AL-70FW
周波数:76-90MHz
垂直偏波 無指向性
全長 1.2m 重量:約300g
同軸ケーブル 5D-2V 20m
アローライン・シリーズは非常に軽いのが特徴ですが、本製品も重さ300gです。1本のラジエター、3本のラジアル、それぞれに延長コイルがついています。ラジアルのロックを外してラジエターを上の方に外すと、簡単に折りたためます。
中心周波数が84MHz帯になるように調整しましたが、工場出荷時は76MHzに調整してあるそうです。必要であればエレメントの長さを調節することになります。
アンテナ・アナライザーで測定してみるとSWRの底が1.2くらい、±1MHzで2.0以下になるようです。受信用ですからそれほど気にする必要はありませんが、受信周波数が中心周波数から大きくずれれば共振状態ではなくなります。
長さ1.2mの短縮型なので利得はダイポール比でマイナス、水平と垂直では20dB差があるとされますから、水平系と比べると不利になります。垂直偏波・無指向性ですから、回析、反射、マルチパスも全て受信してしまいます。ちょうど屋上にラジオを持って上がりロッドアンテナで受信したのと同じ程度でしょうか?
それとアローラインは、ラジアルが通常のブラウン・アンテナ(GP)より斜め下方に広がっていて、輻射パターンはブロードにして水平より下方にも輻射(受信)するのが特徴とされてます。そもそも垂直ダイポールの片側を上げて開閉角をやや狭めてインピーダンスを下げたのか?GPのラジアルを水平から下げてインピーダンスを高くしたのか?、、どちらでもいいか。。
‥ということは、いろいろな方向から到来する電波を受信するには有利かもしれませんが、マルチパスなどによる音質の劣化が気になる方には向かきませんね。
★★★★
以下、FM放送を受信した結果です。チューナーはDENON TU-7.5。シグナルメーターがないので、“全くの主観”で受信状態を評価してみました。東京都の郊外(市街地)で垂直・無指向性のアンテナでもこの程度受信できる、という目安にしてください。
※受信地は東京都町田市の市街地、周囲に高い建物あり、アンテナの地上高約10m、同軸ケーブル5D-2V 20mで引き込み。RFプリアンプ、ブースターは無し。チューナーのアンテナ・インピーダンスは75Ωですが、変換コネクタを介して50Ωの同軸ケーブルをそのまま接続しました。受信に関してはこの程度のインピーダンスの違いは問題ないです。
※受信した内容から局名は確認していますが、周波数の記載に間違えがあるかもしれません。同じ局を受信しようとする場合はご自身で周波数を確認してください。
●とても良い(ステレオで受信してもノイズがなく音がクリア) so strong ! good audio !
TOKYO FM 80.0MHz
J-WAVE 81.3MHz
NHK-FM 東京 82.5MHz
FM Yokohama 84.7MHz
放送大学 ※モノラル 77.1MHz
●良い(ほとんどノイズが気にならず音がクリア) good signal !
bay fm 78.0MHz
FM NACK5 79.5MHz
NHK-FM 横浜 81.9MHz
TOKYO FM 檜原中継局 86.6MHz
●まあまあ良い(時々ノイズが気になることがある) so so...
NHK-FM 千葉 80.7MHz
エフエム さがみ(FM HOT・神奈川県相模原市)83.9MHz
●ステレオではちょっと厳しいかも(モノラルで受信したい)
enough for monophonic
FM YAMATO(神奈川県大和市) 77.7MHz
NHK-FM 水戸 83.2MHz
InterFM 89.7MHz
かずさエフエム(送信所・君津市鹿野山) 83.4MHz
●厳しいけどモノラルなら受信可 - - -
InterFM 横浜中継局 76.5MHz
FM FUJI 三つ峠(山梨県)中継局 78.6MHz
NHK-FM さいたま 85.1MHz
NHK-FM 三つ峠(山梨県)中継局 86.0MHz
J-WAVE 港中継局 88.3MHz
総じて、ローケションが悪いわりには良く受信できたような気がします。無指向性であることが、送信所の方向がわかれている当地では有利になったかもしれません。
しかし、繰り返しになりますが、特段、高性能なアンテナではありません。一部のサイトでは“送信専用”として売られていますが、輻射効率を考えたら‥どうなんだろう??
アローライン・シリーズは非常に軽いのが特徴ですが、本製品も重さ300gです。1本のラジエター、3本のラジアル、それぞれに延長コイルがついています。ラジアルのロックを外してラジエターを上の方に外すと、簡単に折りたためます。
中心周波数が84MHz帯になるように調整しましたが、工場出荷時は76MHzに調整してあるそうです。必要であればエレメントの長さを調節することになります。
アンテナ・アナライザーで測定してみるとSWRの底が1.2くらい、±1MHzで2.0以下になるようです。受信用ですからそれほど気にする必要はありませんが、受信周波数が中心周波数から大きくずれれば共振状態ではなくなります。
長さ1.2mの短縮型なので利得はダイポール比でマイナス、水平と垂直では20dB差があるとされますから、水平系と比べると不利になります。垂直偏波・無指向性ですから、回析、反射、マルチパスも全て受信してしまいます。ちょうど屋上にラジオを持って上がりロッドアンテナで受信したのと同じ程度でしょうか?
それとアローラインは、ラジアルが通常のブラウン・アンテナ(GP)より斜め下方に広がっていて、輻射パターンはブロードにして水平より下方にも輻射(受信)するのが特徴とされてます。そもそも垂直ダイポールの片側を上げて開閉角をやや狭めてインピーダンスを下げたのか?GPのラジアルを水平から下げてインピーダンスを高くしたのか?、、どちらでもいいか。。
‥ということは、いろいろな方向から到来する電波を受信するには有利かもしれませんが、マルチパスなどによる音質の劣化が気になる方には向かきませんね。
★★★★
以下、FM放送を受信した結果です。チューナーはDENON TU-7.5。シグナルメーターがないので、“全くの主観”で受信状態を評価してみました。東京都の郊外(市街地)で垂直・無指向性のアンテナでもこの程度受信できる、という目安にしてください。
※受信地は東京都町田市の市街地、周囲に高い建物あり、アンテナの地上高約10m、同軸ケーブル5D-2V 20mで引き込み。RFプリアンプ、ブースターは無し。チューナーのアンテナ・インピーダンスは75Ωですが、変換コネクタを介して50Ωの同軸ケーブルをそのまま接続しました。受信に関してはこの程度のインピーダンスの違いは問題ないです。
※受信した内容から局名は確認していますが、周波数の記載に間違えがあるかもしれません。同じ局を受信しようとする場合はご自身で周波数を確認してください。
●とても良い(ステレオで受信してもノイズがなく音がクリア) so strong ! good audio !
TOKYO FM 80.0MHz
J-WAVE 81.3MHz
NHK-FM 東京 82.5MHz
FM Yokohama 84.7MHz
放送大学 ※モノラル 77.1MHz
●良い(ほとんどノイズが気にならず音がクリア) good signal !
bay fm 78.0MHz
FM NACK5 79.5MHz
NHK-FM 横浜 81.9MHz
TOKYO FM 檜原中継局 86.6MHz
●まあまあ良い(時々ノイズが気になることがある) so so...
NHK-FM 千葉 80.7MHz
エフエム さがみ(FM HOT・神奈川県相模原市)83.9MHz
●ステレオではちょっと厳しいかも(モノラルで受信したい)
enough for monophonic
FM YAMATO(神奈川県大和市) 77.7MHz
NHK-FM 水戸 83.2MHz
InterFM 89.7MHz
かずさエフエム(送信所・君津市鹿野山) 83.4MHz
●厳しいけどモノラルなら受信可 - - -
InterFM 横浜中継局 76.5MHz
FM FUJI 三つ峠(山梨県)中継局 78.6MHz
NHK-FM さいたま 85.1MHz
NHK-FM 三つ峠(山梨県)中継局 86.0MHz
J-WAVE 港中継局 88.3MHz
総じて、ローケションが悪いわりには良く受信できたような気がします。無指向性であることが、送信所の方向がわかれている当地では有利になったかもしれません。
追記 2023/9/2 update
VR-500(ハンディ型広帯域受信機)に接続してWideFMを受信したところ、ゲインが高すぎて飽和してしまいました。メーター振り切れ、二重三重に聴こえてしまい内臓アッテネータを使ってもダメでした。あの手の受信機は付属アンテナで受信できるように感度を目一杯あげているので仕方ないです。
VR-500(ハンディ型広帯域受信機)に接続してWideFMを受信したところ、ゲインが高すぎて飽和してしまいました。メーター振り切れ、二重三重に聴こえてしまい内臓アッテネータを使ってもダメでした。あの手の受信機は付属アンテナで受信できるように感度を目一杯あげているので仕方ないです。
★★★★
最後に‥いまどきFM放送はインターネットでも配信されてますから、わざわざ受信用アンテナを上げる必要がなくなってます。自分は無線を趣味にしてきたのでアンテナで受信することに拘ってしまいますが、“受信状態が悪いけれどもFM放送を聴きたい”方は、あまり無理をせずインターネット経由での受信を検討された方が無難かもしれません。
高所での作業に伴うリスクや、アンテナ本体、資材の代金を考慮すると、インターネット経由の方が各段に低コストで済みます。
サガ電子さんのAL-70FWのページです。※リンク切れの際はご容赦ください。
http://www.sagant.co.jp/communications/arrow/1266/
★★★★
<参考・このアンテナを設置するのに使った資材>※広告・宣伝ではありません
今回はグラスファイバーのポールをマストに使ってみました。軽いアンテナですから、金属製の太いマストはいらなかったのと、アローラインの下に超小型アクティブアンテナを設置するつもりだったからです。グラスファイバーですがら、電気的な導通がありません。中段にアンテナを取り付けてもマストの影響を受けません。
以下の資材の一式は、グラス・ファイバー工研さんから通販で購入しました。
・SFポールパーツ 50φ 1m グレー (グラスファイバーのポール)
・ポールキャップ 50φ 用(2個1組)
・デべクランプ 54×32φ Mini-Whip(コンパチ用)
・Uブラ UB-1103 2個
アンテナマストをどうやって取り付けるか工夫のしどころですが、今回は屋上にある四角柱の突起物(ステーアンカー)に取り付けました。
アローライン程度の軽いアンテナでしたら、十二分に保持できると思います。
最後に‥いまどきFM放送はインターネットでも配信されてますから、わざわざ受信用アンテナを上げる必要がなくなってます。自分は無線を趣味にしてきたのでアンテナで受信することに拘ってしまいますが、“受信状態が悪いけれどもFM放送を聴きたい”方は、あまり無理をせずインターネット経由での受信を検討された方が無難かもしれません。
高所での作業に伴うリスクや、アンテナ本体、資材の代金を考慮すると、インターネット経由の方が各段に低コストで済みます。
サガ電子さんのAL-70FWのページです。※リンク切れの際はご容赦ください。
http://www.sagant.co.jp/communications/arrow/1266/
★★★★
<参考・このアンテナを設置するのに使った資材>※広告・宣伝ではありません
今回はグラスファイバーのポールをマストに使ってみました。軽いアンテナですから、金属製の太いマストはいらなかったのと、アローラインの下に超小型アクティブアンテナを設置するつもりだったからです。グラスファイバーですがら、電気的な導通がありません。中段にアンテナを取り付けてもマストの影響を受けません。
以下の資材の一式は、グラス・ファイバー工研さんから通販で購入しました。
・SFポールパーツ 50φ 1m グレー (グラスファイバーのポール)
・ポールキャップ 50φ 用(2個1組)
・デべクランプ 54×32φ Mini-Whip(コンパチ用)
・Uブラ UB-1103 2個
アンテナマストをどうやって取り付けるか工夫のしどころですが、今回は屋上にある四角柱の突起物(ステーアンカー)に取り付けました。
アローライン程度の軽いアンテナでしたら、十二分に保持できると思います。
おしまい。
2016年5月5日木曜日
7,10,14MHz 3バンド・バーチカルアンテナ ミニマルチ V3X
この記事はアクセス数が多かったものの、画像に周囲の建物(屋上・ベランダ等)が写り込んでしまいプライバシーへの配慮の観点から非公開にしていました。プライバシーへの配慮とは「本来地上からは見えないはずのご近所さんの屋上やベランダの様子が見えるのは好ましくないだろう」という判断でした。とはいえ、どなたかの参考になるかもしれません(?)。画像と内容を確認して再度公開します。
このアンテナは2021年に撤去しました。現在当方を尋ねて来られてもお見せすることはできません。アポなし来訪はお断りします。またメーカーさんの閉業が決まり新品は手に入りません。バーチカルアンテナの設置に関する、ちょっとしたヒントくらいに思って読んでください。
2023/9/1 update
以下本文
★★★★
※当方はミニマルチアンテナさんの製品をいくつか使っていますが、同社と直接の関係はありません。たまたま自分にとって使い勝手のいい製品があっただけです。
このアンテナは2014年の1月頃から使ってます。そもそもは10MHzか14MHzのフルサイズのバーチカルが欲しくて自作しようかと考えていました。しかし、常設できるようなしっかりしたものを作るとなるとそれなりのコストがかかってしまいます。それで既製品のなかからこの製品を探し出しました。国内でバーチカルアンテナの品揃えがあるメーカーと言えば、ミニマルチアンテナさんになります。
全長が7m近くあるので、全体像がわかる画像がうまく撮れなかったのですが、センターというよりトップに近いところにトラップコイルが入ってます。想像ですが、全体で7MHzの短縮、10MHzでは短縮トップローディング、14MHzがほぼフルサイズで動作するのではないでしょうか?
わかり易い画像が撮れないのですが、V40LDXと同じように特注金具で屋上の隅に設置しました。地上高は10m。※この金具はルーフタワー用のステーアンカーに取り付けてあります。ワカマツ製作所さんの製品。
給電点では同軸ケーブルにフェライトの筒(43 材)とトーナッツ型のコア(FT240-43)を通してしています。コモンモード・チョーク(フロートバラン)としての動作を期待しています。V40LDXと同じで、カウンターポイズ的なものは無くても容量結合で一応アンテナとして動作しますが、同じように取り付けておきました。SWRには関係ありません。詳しくは7MHz・モノバンドバーチカルアンテナ・V40LDXの投稿をご覧ください。※チョークではなくてバランと言わないといけないそうです。
カウンターポイズ“的”なものは、3方向に7,10,14MHzの各バンド用におおよそ1/4λ程度の長さのものをそれぞれ何本か適当に取り付けて3方向に伸ばしています。例によって、(高周波)接地抵抗が低くなるであろうという“心理的な効果”を狙ったものです。V40LDXの場合と同じで建物の鉄骨に取り付けた特注の金具に設置したため、鉄骨に容量結合しています。ですからこのカウンターポイズ的なものがなくても、一応アンテナとして動作はしていました。
指向性をなくしたければ、カウンターポイズは放射状に展開した方いいのでしょうが、何事も与えられた場所でできるだけのことをやるしかありません。(高周波)接地抵抗を低くして輻射効率を上げるのなら“面”にして面積を増やすと良いと言われますが、大きな金属板は大変高価ですし、重量があります。
グラウンドが容量結合のためSWRの底が思いっきり周波数の低い方に引っ張られています。カット&トライでラジエター(エレメント)の長さを1m(!)短くしました。
ところで、このアンテナは3バンドですので、状況によってはラジエターのどの部分を短くするか考えないといません。今回は3バンドとも同じようにSWRの底が100kHz程度ずれていましたので、コイルの下のパイプとパイプのつなぎ目で調節しました。
つなぎ目でエレメント(パイプ)をずらして長さ短くし仮止め、そしてSWRを測定、を繰り返します。長さが決まったらドリルで下穴をあけてタッピング・ビスで留めます。大ざっぱなやり方ですが、このやり方で間に合わせました。
※マルチバンドのアンテナの調整は構造によって調整点が異なります。このアンテナの場合、仮に7MHzだけが周波数の低い方ににずれていたら、コイルの上部のエレメントを短くすることになります。
水平方向にいろいろな建造物がありますから、あまり電波は飛びません。至近距離にルーフタワーもあるので、干渉しているはずです。V40LDXと対角線上にあるので7MHzでは切り替えると相手の信号の強さが変わることがありますが、激変はしません。
★★★★
SWRは各バンド2.5以下に収まってます。
7MHz帯を例にすると一番低いところで1.1@7.140MHz。
同バンドでは主に7.100-7.200MHzで使っています。
★★★★
自分としては、主にラジエターのみを調整することで済むバーチカルアンテナが使いやすいと思っていますが、状況によってはラディアルの調整ができるGP型の方がいいかもしれません。
アンテナの調整は、モノバンドのダイポールや1/4λの接地型(モービルホイップ)など構造が単純なものであればそれほど難しくないと思います。しかし、トラップコイルが採用されているなど構造が複雑なものになると、あちらが立てばこちらが立たず、調節は根気よくやるしかありません。
※工具や安全具、調整用の機器を持っていない方(特に初心者の方)は、業者さんに頼んで設置してもらった方が無難です。
● ミニマルチアンテナ株式会社 V3Xの定格 (使用説明書より)
使用可能周波数: 7,10,14MHz帯のハムバンド
エレメント数: 1
エレメント長: 約7.3m(調整により1m以上短くなってます)
バンド内VSWR: 2以下(最良点1.2)
耐入力: 2kW DC(3kW PEP)
給電点インピーダンス: 50Ω
適合マスト径: 60φ
重量: 約6.0㎏
以上です。
★★★★
追記:2023/9/1
本文では「バーチカルアンテナの調整は簡単である」かのごとく書いてありますが、すべてはコールド(GND)・グラウンド側の処理が決まって、ラジエターの長さで共振点の調節ができるようになってからの話です。市街地でバーチカルアンテナを何基か使って思うのは、(バーチカルは)あまり効率のいいアンテナではありません。給電点から見て水平方向に何らかの障害物がある環境ですから「飛ばない聞こえない」は仕方がないのですが、輻射角の低さやロスの多さが影響してか、国内はまあまあ聞こえても必ず呼び負けします。敷地があれば水平ダイポールと比較してみたいのですが、それは叶いません。
そして何より接地型アンテナはノイズが多いです。構造的にグラウンドループ(アースループ)が出来てしまうので承知の上で使った方がいいです。
V3Xの副産物としては長いアンテナなのでAMラジオ放送が良く聞こえます。コンディションがいいとバンドいっぱいにNHKや民放がぎっしり並びます。BCL向け??
おわり
登録:
投稿 (Atom)