2017年1月21日土曜日

サトー電気 3.5MHz ダイレクトコンバージョン受信機を製作しました

※紹介されているキットは現在販売されていません。

サトー電気さんの3.5MHzダイレクトコンバージョン受信機キットを製作しました。ネット上で7MHz版を製作された方の投稿をいくつか拝見しましたが、3.5MHz版の投稿は見かけない(?)ようなので投稿にまとめました。構成は7MHz版とほとんど同じです。


★回路の構成

高周波増幅:3SK114 ※ゲイン調整可
周波数変換、局発:NE612
作動増幅、ローパスフィルタ:RC4558
低周波増幅(オーディオアンプ):TA7368P
VFO バリキャップ 1SV101
動作電圧:DC9V

バリキャップと可変抵抗器(ボリューム)で周波数を変化させます。ダイレクトコンバージョンですので中間周波数への変換はありません。高周波増幅のゲインを可変させることができます。

製作で特に難しいところありませんでした。ゆっくり作業して3日で基板は完成しましたが、トロイダルコアに塗った高周波ワニスが固まるのに数日かかりました。通電して一発で動作です。




調整も簡単でした。局発が発振していることを確認したら、周波数を調整します。チューニング用のボリュームを真ん中の位置にして、トリマを調整してバンドの中央くらいになるようにします。L1、L2、L3は調整しても大きな変化を感じなかったのでそのままです。

ケースはタカチのYM-150にしました。ケース加工は得意ではないのでカッコよくできませんでした‥。



3.5MHz用のマイクロバート・アンテナを接続して受信していますが、なかなかの高感度です。周波数も安定していて、気になるようなドリフトはありません。しかし‥チューニング用のボリュームはヘリカル・ポテンショメータにすればよかったです。普通のボリュームでも大丈夫ですが、ヘリカル・ポテンショメータの方が操作性が良くなったはずです。


夜な夜なOMさんたちのQSOが良く聞こえます。ダイレクトコンバージョンは音が軽くて聞きやすいですが、コンディションが良いときにQRMが激しくなると厳しいです。製作が簡単で完成後も受信して楽しめるキットですが、随分前に販売が終了してしまいました。スチロールコンデンサなど今となっては入手が難しい部品が使われているので仕方がありません。

※最終的に受信周波数は3.500~3.575MHz付近に収まりました。
キットの製作 2012年7月、ケース加工、完成 2017年1月

※書籍(保存版 電子工作キット回路図全集 1998年版 マガジンランド)に回路図(部品の定数なし)が掲載されています。

以上です。