2024年1月13日土曜日

TSSさんへ保証願と変更申請を発送(郵送)

 本日、ようやくTSSへ保証願と変更申請を郵送しました。

「移動する局」を切らしてしまったのがいけないのですが、過去の書類作成と修正の過程を思い出すだけで胃が痛くなります。TSSさんの保証業務終了のアナウンスを受け、期限(今月末)までに書類の作成は間に合わないと思い一度は見送るつもりでした。

でも、JARDを利用するにしてもいつかはやらないといけないことです。思い切ってやってしまえ!と自分にカツを入れたものの、増設15台分の送信機系統図を作成するのに通算4日間かかりました。


「二桁台数分の保証料を払い、スペアナの画像を撮影して添付する手間を考えたら今しかない!」これだけがモチベーションです。


久しぶりの保証願だったのですが一難去ってまた一難

●電子申請を利用する方が多数のようですが、自分はやり方を把握するのが面倒なのでで申請することにした。紙ですよ紙!

●TSSのサイトから書類をダウンロードしようとすると、Chromeではセキュリティの警告が出るのでFirefoxでダウンロード。

●保証料をオンラインバンキングで振り込んだものの、スマホアプリでは振込確認画面のスクショが撮れないため、PCから開いて印刷。

●総通のサイトからダウンロードした変更申請の書式が刷新されており、戸惑う。

●保管してあったCQ出版発行の申請用紙と手引き書が、クリアファイルの中でごちゃごちゃになり整理に時間がかかったのと、内容的に古くてあまり参考にならなかった。

●自分が管理するアマチュア局(4局分)の申請書類のコピーは台帳で管理しているが、古い送信機系統図は一部散逸していることが判明。キットの説明書や製作記事はクリアファイルで整理しているが、中身を確認すると送信機系統図が抜け落ちてるものがいくつかあった。

愕然。

●仕方ないのでゼロから方眼紙にフリーハンド(鉛筆)で描くことにした。自分はパワポやBSchよりこの方が速い。送信機系統図が見つからないものは回路図から起こした。キットの場合、webに資料があるものはダウンロードして印刷、自分なりに加筆修正して仕上げた。

●そうです、私はPCで回路図やブロック図を描く習慣はありません。キット屋さんから頂いたファイルはどこかに保存してあるはずですが、そんなもの本棚のどこかにあるCDかNASの深いディレクトリに水没してしまって今さら見つからない。

●増設するものは手元にブツがあるキットや自作品のみに絞り、JARL登録機種はJARDのスプリアス確認保証が利用できるので先送り。差し戻しがあるかもしれないので欲張れません。


それでも15台。

保証してもらえたら一台あたり約267円。


●他にも随分前に製作したトランシーバーがあったのですが、組立説明書を読み直すとステップ・バイ・ステップになっており全体を接続した系統図が無いことが判明。どこかに全体の系統図が残っているはずですが、見つからない。描き起こす気力がなくなり先送り。

●メモや資料をひっくり返し回路図を探し、フリーハンドで描き進めると途中で抜けているステージがあったりして、また一から描き直し。

●電力増幅(バッファ)が一段と思い込んでいたら2段あり、記憶とは曖昧なものです。あと水晶発振の場合、クリスタルのシンボルにGND(電位?)を書き込むかどうかで、何度か描き直した。どうでもいい??ピアースCBならGNDに落ちてないよね。あとkeyの位置にも注意した。

AM送信機は終段コレクタ変調なのか低電力変調なのか、

変調はファイナルのみなのか、前段にもかけてるのか。

所謂DSBは平衡変調でA3Eのはずですが違いますか?


気が狂いそう。


●自分の悪筆と筆圧の強さを恨みつつ鉛筆で描いては直し描いては直し、

「こういうのを非生産的な時間という」

二度とやりたくない」

これだから日本は衰退する」とぶつくさ言ってたら、

気分が悪くなり吐き気がしてきた。

●出来上がった書類は一式はコンビニでコピーして、コピーの側を提出。日付を書き込み(変更申請は令和か西暦か考えてしまった)、保証願いにハンコを押してデジカメで撮影、あて先を書いて切手を貼った返信用封筒を2通同封。ネットを検索したら封筒は不要説があったのですが、とりあえず同封した。

●最後に書類一式と宛名を書いたレターパックライト(青)の封筒を撮影。レターパックライト(青)にしたのはレターパックプラス(赤)だと速達扱いで明日の日曜日に配達されてしまい、配達の人が空振りになってしまう可能性があるから。本当は対面受け取りの(赤)の方がいいのですが、、


今日中にさっさと投函したかったこともありライト(青)!


これで修正、差し戻しで今月末に間に合わなかったら、その時はその時。

JARDさんのお世話になることにしましょう!!



2024年1月3日水曜日

運用再開・ナガラRV4J 架設して1か月経過

 みなさん、明けましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いいたします。

★★★

さて、RV4Jを架設、運用を再開して1か月が経過しました。交信に関して実績はDX1局(後述)、受信に関してはまあまあ思ったより聞こえるという印象です。以下この1か月間の出来事と雑感です。※カード交換ができないため原則受信のみです。

★思わぬ⁉いやいや良くあるアンテナ・給電ケーブル系のトラブル発生

昨年12月の第一、第二土曜、日曜は14MHzの国内向けのコンディションが大変良く西日本、九州方面のOMさんたちのQSO(ラグチュー)が良く聞こえていました。14MHzは傾斜型フルサイズダイポール、V3X、HT3などを使ってきましたが受信に関しては、そのどれもよりマシな感じがします。14MHzってこんなに聞こえたかな?という感じです

もっとも定量的な比較はできません。屋上に林立していたアンテナ、ルーフタワーを全撤去し相互の干渉から解放されたのと、長年のIC-706 2台体制から脱却をはかりTS-590SGへ移行した結果、操作性の良さとノイズリダクションで心理的に余裕が生まれた結果かもしれません。

ところで、TS-590SGの「AT」ボタン、つまりオートアンテナチューナーのボタンを長押しするとチューニング(マッチング)の動作をするのですが、この長押しをしたとき微かにCWが聞こえます。何度押しても同じように聞こえます。それとディスプレイを良く見るとオートアンテナチューナーがスルーになってます。つまりチューニングできない。

RV4J(HF帯)でSSBを送信するとパワーメーターは振れますがALCがまったく振れません(電源装置の電流計もあまり振れない)。50MHz用のデルタループでは問題なくチューニングもするし、ALCも振れます。この時点で終端型電力計でチェックすれば良かったのですが、TS-590SGは3年前に中古で買ったもののほとんど使わないまま運用を停止してしまったので、リグの挙動が全くわかりません。

明らかにアンテナ系のトラブルですが、実際に交信をしないのでトラブルをトラブルと認識できないまま半月以上が経過しました。

そもそもTS-590SGの使い方がわかっていませんので、取説を初めから読み直したのですが、そこでようやく気が付きます。「AT」ボタンを長押ししたときのCWはTS-590SGからの警告音で符号は「SWR」、つまりSWRが高くチューニングが取れないという意味です。


えーーーそんな!

アンテナの調整は出来てるはず!

シャックでもSWRとインピーダンスを測定している!


古いリグをずっと使ってましたからリグ内臓のSWR測定機能など使ったことがなく、アンテナチューナーもめったに使わない、SWRメーターでの監視は30年くらい前まではやってましたが今は使っていません(いろんなものを繋ぎたくない)。

でも、状況からすぐに推測できました。リグ直近のCMFとリグの間の中継ケーブルに不具合ありです。試しに繋がってる中継ケーブルを介してアンテナアナライザーでSWRを測ると各バンドSWRは5以上あります。つまりこの状態で「思ったより聞こえる」なんて感じていたのです。

中継ケーブルの不良箇所もすぐにわかりました。コネクタのGND側が両端で導通がありません。正確には完全な断線ではなく接触不良です。この中継ケーブルはあるショップで購入したもので5D-FBケーブルの両端に50Ω整合型UHFコネクタ(プラグ)がついてます。たぶん中華モノです。2本購入したうちの1本で、もう1本が正常だったので気づかなかった。

分解してみたところ編組の処理はできていましたが、ナットの締め付けがあまく接触不良になっていました。ナットを強く締め付けることで解決しましたが、気分的に良くないので自作のケーブル(5D-2V+MP)に交換です。※50Ω整合型はN型コネクタに構造が似ていて編組側をはんだ付けする必要はありません。



何事も実際に運用する状態でチェックをしないのがいけないのですが、あれやこれやCMFだなんだをアンテナ系に入れるとどこまでチェックしたのか、測定用のケーブルだったのか実際に運用するためのケーブルだったのかわからなくなります。そして、、いい加減面倒くさいなあと思い出すと必ず何か起きる。

経験的にコネクタと同軸ケーブルのトラブルはショップ任せ(取り付けてもらう)や既製品の時に起こります。自分でコネクタを取り付けるとテスターとアナライザーを使ってしつこいくらいチェックします。なぜなら必ずどこかに不備があると考えるからです。

しかし既製品を手に入れると「お金をかけて買ったのだから正常なはずだし、動作確認なんてするくらいなら既製品の意味はない」というある種の「正常性バイアス」が働き「安全神話」の罠に陥る。そして甚だつまんないミスを犯し、金と時間を無駄(場合によっては数週間から年単位)にして、時に大恥をかいて自己嫌悪に陥ります。

この際ですので自分用に「めんどくさがらずにやらないといけないことメモ」を残しておきます:既製品のコネクター付ケーブル(モービル用を含む)、デュプレクサー、トリプレクサー、LPF、CMF、アンテナ切り替え器、ダミーロード等は使う前に動作確認をしましょう。変換コネクタやL型コネクタも同様にする。アンテナアナライザー、ネットアナ、ダミーロード(疑似負荷)があれば簡単にチェックできます。


さーて、中継ケーブルを正常なものに交換した結果どうなったかな?


各バンドともSWRは概ね事前に測定した数値に収まりアンテナチューナーもマッチングを取ってくれます。受信はGND側が結合していたのかあんまり変わらない。。。

このことは深く追求しないことにします。


★ようやく年末1局だけSSBで交信

クリスマス明けの夜、7MHz SSBでインドネシアの局が大変強く入感していました。QRZ.COMを見るとNO カードでもOKのようでしたので思い切って呼んでみました。コール一発でとってもらえましたが、バーチカル+100Wではやはり苦労させてしまったようで59/51(たぶんオマケ)でした。他のJA局はダイポール+50Wで59+をもらってましたから、バーチカル+非共振型・容量結合groundではこの程度かと思います。その上インドネシアの方向はマンションや町田駅周辺の商業ビル群が並んでいて展望が悪いです。先方のモノバンド3ele八木と200W送信に相当助けられました。

これまで使ったバーチカルアンテナも受信は良くても送信はイマイチでした。実際モービルホイップと大差ありません。特に短縮率が高い7MHzではその傾向が顕著です。※逆に送信は良くても受信はイマイチという方もいます。


★年が明けてQSOパーティ

2日からのQSOパーティで7/14/21MHzで集中してSWLができました。これまで受信のチャンスがなかった21MHzで国内6エリアの交信が受信できたので一応使えそうです。ミニマルチのHT3(14/21/28MHzバーチカル・3年程度使用)では14/21MHzで実績一切無しでしたので、RV4Jで受信だけでもできているのが救いです。その他建物でブロックされてる北関東、千葉県(北部)、7、8エリアも7/14MHzでSSB、CWで受信できています。「そのくらいできるでしょ」といわれそうですが当地では北東の方向はNGです。


★無事「移動する局」開局

昨年11月の投稿で愚痴ってしまいましたが、「移動する局」の再免許申請を失念してしまった件です。無事開局申請が通り免許の月日が途切れることなく免許されました(12月某日)。しかしながら保証に関してはやり直しです。重い腰を上げて溜まった自作機も併せて保証願と変更申請をしなければと思った矢先、TSSさんの保証業務終了のニュースが入りました。ならば正月休みに一気に書類を準備しようと意気込んでいましたが、年末には日ごろの疲れが出て息切れ、年始には大きな災害・事故・火災が続き映像を見るだけで気が滅入った。

冗談抜きで

今年は生き残れないような気がしてきました。

無線なんかより身辺整理です。

ということで

今年の目標は「更なる整理と縮小」としました。


以上






2023年12月3日日曜日

ナガラ RV4J建立・2年半ぶりに7MHz帯を聴くまで

 V4XHの架設断念で年内の無線再開は諦めかけたものの、なんとか受信だけでもできるようにしたい。。。そこでずっと重量が軽いナガラRV4Jを設置することにしました。12月が近づくにつれ朝晩冷え込むようになり、少しでも陽気がいいうちに作業をしないと年内はチャンスがなくなってしまいます。

以下、RV4Jの組み立てと調整までの記録です。自分用のメモとして、また、どなたかの参考になればと思い投稿にまとめましたが、残念ながら再現性については一切保証できません。片側を自分で用意するバーチカルアンテナはそういうものですので、そのつもりで読んでください。ここで紹介する作業は、すべて1人で行い3日間かかっています。



★★★★

まずは取説にある仕様から。

↓↓↓

MODEL RV4J

7/14/21/28MHz Vertical Element

エレメント長 5.2m

重量 1.8kg エレメント本体

受風面積 10㎡

耐 電 力 300w(原文まま)SSB ・100wFT8(原文には注釈あり)

適合マスト径 38~61mmΦ

★★★★

上記の仕様を書き写しながら気が付いたのですが、ElementとあるようにバーチカルアンテナではなくてElementなんですね。確かにこれだけでは完成したアンテナにはなりません。

★★★★

実はナガラさんのアンテナは初めてです。開封したらさっそく組立開始。難しいところはありません。パーツが揃っているか確認、各部の寸法をチェックしながら組み立てるだけ。







※↑上の写真の白っぽく見えるところがグラスファイバーポール

旧モデルのV-4Jrより適合マストの径が太くなったので、Cチャンネルの部分が大きくなったのかと思いきや、実際には絶縁用のグラスファイバーポール(サブマスト・FRP)とマストクランプが追加になっています。旧モデルは使ったことがないので細かい差異はわかりませんが、ほぼ同じ?


※↑上の写真の黒い部分は自己融着テープ。説明書には記載はありません。

ちなみにコイルは2個あります。自分のやり方ですが、エレメントとエレメントの繋ぎ目には導電グリスを薄く塗布、ネジ類にも僅かにグリスを塗ります(滑りが良くなり作業が楽)。組立が終わったら繋ぎ目やセルフタップネジの上から自己融着テープを巻き、全体にテナコートを塗り仕上げます。

そして、ちょっと面倒くさいのが給電用ケーブル先端の処理です。以下に自分がやった例を紹介します。あまりカッコ良くないけど。




給電点用の同軸コネクタはついてませんので、自分で同軸ケーブルの先端を処理します。特に決まりはありません。自分は同軸ケーブル(5D-2V)の先端を20cmくらいストリップし編組を5cmくらい残しカット、芯線(外皮付き)をむき出しにします。アース用の電線(5.5SQ?)の先端をストリップして、残した編組にスズメッキ線で留めてからはんだ付けしました。はんだごては熱量のあるものを使ってしっかりはんだ付してください。

露出してる部分の絶縁と防水用にシリコンボンドを塗ったのですが凝固に一晩かかってしまいました。作業効率を考えたらホットメルト接着剤が良かった。固まったシリコンボンドの上から自己融着テープを巻きさらに補強。hotとcoldそれぞれ先端に圧着端子を圧着もしくははんだ付け、接合部にも補強と防水を兼てホットメルト接着剤を塗りました。

※hotとcoldがショートしないようにしっかり処理してください。ショートした状態で送信するとリグのファイナルがぶっこわれます。

さてさて、バーチカルアンテナで肝心なラジアル・カウンターポイズ・所謂アースをどうするかですが、組立説明書によると共振型ラジアルを各バンド用意してGPやアローラインのように設置するのが推奨になっています。我が家の場合、共振型ラジアルは張れなくもありませんが、屋上の床やバルコニーの手すりに近接してしまうのでよろしくありません。調整しきれない可能性があります。そこでまずは非共振型・容量結合でやることにしました。具体的には建物の鉄骨との結合を狙います。これで上手くいかなかったら共振型にするということで。


cold element(自分なりの言い方)は使い古した同軸ケーブル・5D-2V、5mを2本用意して芯線と編組をショートさせて圧着端子に圧着しました(↑上の写真)。給電用ケーブルと同じように補強と防水処理をします。まずこの2本からスタートです。

屋上に持ち上げマストに取り付ける作業は(1人で)いとも簡単に完了。風が吹いていないタイミングを見計らってスルスルと持ち上げて、マストにストンと落としました。片手でエレメントを保持しながら、スパナでナットを締めて位置決め。止まったらラチェットレンチで締め付けて完了。

※↑上の写真はマストに取り付けてcold element 2本取り付けて直角に展開したろころ。専属カメラマンがいないのでいい写真がない。

バーチカルアンテナがおもしろくなるのはココから。調整開始。cold element 2本を直角に展開してMFJ-259BでSWRとインピーダンスをチェック。結果は7MHz帯以外はSWRが高くて使えません。それでも7MHz帯だけでも使えるようなので一安心、精神的に楽になりました。箸にも棒にも掛からないのは困る。。

この日の作業は終了して、翌日は追加のcold elementを4本製作。製作時に気づいたのですが、アマゾンで購入したS5CFBはアルミ編組で圧着端子にはんだ付けできません。圧着工具で圧着しましたが、はんだ付けしたい方は別な線材を使ってください。自分は同軸ケーブルを利用しましたがストリップや防水処理がかなり面倒くさいので、IV線などの方が処理が楽です。既製品もあるそうなので、その方がずっと楽でしょう。


翌々日3日目、cold element 4本増量。計6本でトライ。



まずは放射状に展開しましたが、7MHz帯以外はNGです。そこで3本づつ輪に束ねてみたところ、あっけなく決着……したことにする。各バンドSWRが一気に下がってなんとか使えそうです。いやいやダイジョウブだって!
※↑上の写真で見える黒い円筒形のものはCMF。丸環についてるワイヤーと碍子はこのアンテナとは関係ありません。

※↑写真は給電点周辺。cold elementを止めてる蝶ナットは手持ちのものでアンテナに付属してません。

これ以上elementを追加してみても劇的な変化は期待できません(タブンね)。
あれこれこ面倒くさい、もう疲れたというともあり、取り合えずこれで使ってみることにしました。非共振型・容量結合ですから高効率は望めません。どうにもならなければ改めて調整です。

※ここで計測したSWRやインピーダンスの数値はあまり正確とはいえず、再現性も低いので記載は省略します。自分の場合SWR3.0以下で概ね共振していると判断したらそれでヨシとします。各バンドSWR1.7~3.0の範囲に入ってます。29MHz帯はSWRが高く使えません。容量結合あるあるでバンドの低い方、オフバンドに合っています。またアナライザーが示すインピーダンスは低くなります(50Ω以下)。SWR1.5以下厳守の方には許せない状況ですネ。


さて、さて、さて、シャックに同軸ケーブルを引き込んでTS-590SGに接続、さっそく7MHz帯を受信してみます。2年半前にアンテナを撤去したときと比較できませんが、まあまあ同じように聞こえているようです。ノイズっぽさも変わりなし。

ほっとした。

ここまでいろいろあって

本当に長った。


※高所の作業はくれぐれも注意してください。
  1人が無理なら助っ人を頼むこと。
 体調が悪い、集中力を欠くと思ったら作業を中止すること。
 できないと思ったら業者さんに相談しましょう。


以上。





























2023年11月20日月曜日

ミニマルチアンテナ V4XH 建立ならず断念

 2年前に購入して設置するタイミングを見計らっていたミニマルチアンテナのV4XH・バーチカルアンテナ。昨日の午後気温が上がり無風のタイミングで作業にかかりましたが、結論から言うと失敗、設営は断念しました。




今回の作業には大前提があってすべて「1人でこなす」ということです。もはや手伝ってくれる人はいません。これからは1人で構築して1人で管理して撤去も自分1人でできるもの、1人でできないものは諦める…そう決めました。









バーチカルアンテナですから組立は簡単、1時間もかかりません。バルコニーに部品を並べ開始です。何回も組み立てたミニマルチさんのアンテナですから説明書をざっと見て給電部側の太いエレメントから接続してねじ止めをするだけです。仮組が終わったら各部の寸法を確認。よっこいしょと手すりに立てかけ、さらに屋上のふちに立てかけたときのことです。

重い!

重いだけではなくてぶっといトラップコイル2個がエレメントの中段から上に接続されているのでトップヘビー、最下部のエレメント周辺にかかるモーメントが半端ないです。ゆらゆら、ゆらゆら。この時点で嫌な予感が…。


全長6m、重さ6kg、トラップコイル2個をあまく見ていたわけではありませんが、想像した以上の重量感です。バルコニーから3m高い屋上に上ってヨイショヨイショと引き上げました。さーて問題はどうやって全長1mのマスト60φに取り付けるか。マストは既にステーアンカーにごっつい金具で固定してあります。


※↑上の写真は古いです。今回は撮り忘れた。マストの長さ1mです。


これまでV40LDX、V3Xと全長8mクラスのバーチカルを使ってきました。V3Xは1人で上げたので、Uボルトの幅だけ調整しておいてせーの!で持ち上げてストンとマストに落としこみました。その成功体験があったのでV4XDも1人でいけるでしょと高を括っていた。

V3Xより2m近く短いものの重量は2kgほど重いです。それにV3Xはコイルがひとつ、こちらは2つ、ゆらゆら感がだいぶ違う。


無風になったタイミングで意を決してせーの!!でV4XHを持ち上げます。マストに沿わせてボルトにひっかけ、せーの!せーの!!。が、1mのマストの上部まで給電部Cチャンネルの底辺が上がらない。


ゆらゆらぐらぐら……ゆらゆらぐらぐら……腰を落としてなんとか勢いで試みますがダメ。あと30cmいや20cm!。11月下旬だというのにやけに西日が強く感じられる。全身に汗が滲んでくる。


ダメだ、支えられない、上がらない。

最後の20cmが上がらない。


一息ついて作戦変更。一度バルコニーまで下して最下部のCチャンネルが繋がってる最下部のエレメントを外して、その部分だけマストに接続。そこから上のエレメントを持ち上げて最下部のパイプ(エレメント)に落とし込むという強引な作戦です。V4XHの給電部Cチャンネルはかなりの肉厚で強化版らしく重量がありますから、その分だけ負担が軽くなるだろうという算段です。この時点で頭が沸いてる。


決める!決めてやる!とばかりに残りのエレメントを屋上に引き上げますが、まだかなりの重量があります。意を決してせーの!とやろうとしますが、かえって難易度が上がってしまった。内径40mm(推定)くらいのパイプに全長5m以上あるパイプが落とし込めるわけがない。


無理無理、絶対無理、これは諦め。


できないとわかった瞬間、断念を決めました。仮にマストへの取り付けが成功したとしても、エレメント全体の長さの調整や仕上げの工程があるため何度か上げ下げしないといけません。各バンドでSWRが実用域に入ればそこで位置決め、下穴を開け直してタッピングビスで固定、結合部やビスの上に自己融着テープを巻き防水、テナコートを塗って完成です。


つまりこの先がまだまだあるのであって、勢いでマストに落とし込めても先が思いやられる。1人でやる以上このアンテナは諦めるしかない。


たぶんもう一人助っ人がいたらなんとかなるでしょう。これまでアンテナの構築は家族や親せきに手伝ってもらいました。ルーフタワーの建設もそれでできた。でも一昨年全撤去したときに、今後は1人で設置してメンテできる範囲に留めると決めた。


★★★★

一夜明けて高齢の同居人が「様子だけ見たい」とバルコニーにやってきました。V4XHを持ち上げるなり

「こりゃ重い。こんなに(根元に)力がかかるんじゃ、いつか強風でマストが負ける。ステーロープが必要なくらい。諦めろ。」

まあ、そうだよな。




今後のことは、ちょっと頭を冷やして考えます。これから気温が下がるので年内から来年春までは屋外の作業はできません。HF再開は遠のくばかり。

それと今日の作業で自分の腕力や握力が落ちてのを実感しました。漠然と無線ができるのもあと10年くらいと考えていましたが、アンテナが上げられないのでは仕方ない、早々に店じまいするかも。


★V4XH定格(組立説明書より)

使用可能周波数 7,10,14,21,28MHz ハムバンド

エレメント数 1

エレメント長 5.92m

バンド内VSWR 1.5 以下

耐入力 3KW PEP

給電点インピーダンス 50オーム

適合マスト口径 60mmφ

重量 約 6kg

※ミニマルチアンテナさんが廃業されて残念です。

同社から何基もアンテナを買いましたが、アルミが肉厚で強度的に信頼感がありました。

最後に買ったこのアンテナは記念に手元に残します。


★高所での作業や安全性について

僕がいうまでもありませんが、高所での作業は大変な危険がつきまといます。

この投稿では敢えて読める内容にしましたが、一歩間違えると事故につながります。自分だけでなく人も巻き込む。無線をやってるとアンテナには強い拘りがでてきますが、諸兄におかれましてはくれぐれも無理な作業をなさらぬように。



※2023年11月20日、作業終了後に撮影した写真。先週仮設した50MHzデルタループ(同軸の重みでちょっと傾いてる)と飛行機雲と月。50MHzはたまにFT8の信号が聞こえるだけで他入感無し。


2023年11月18日土曜日

「移動する局」の再免許申請 期限が過ぎていた

以下、久しぶりの投稿です。

暇ネタであり愚痴であり嘆きであり諦観であります。


3年近いブランクを経て、そろそろアマチュア無線を再開しようと準備をしていました。アンテナを再構築すべく資材を購入したものの金額ばかり嵩んで作業は一行に進まない。いろんな事情が重なり進まないのですが、もう無線は潮時かなと思わせる出来事が発生しました。

一昨日溜まったダイレクトメール(郵便物)を整理していたら、総務省からのハガキがポロリと出てきました。「アマチュア無線局の免許の有効期間満了のご案内」です。中を開くと「移動する局」の再免許申請の提出期限が一週間前に過ぎています。

実は再免許の時期は漠然と気になっていました。それだけではなく保証願を出さないといけない自作機も溜まっているので「変更申請(届)」「保証願」の書類をいつ作成するかは、度々意識しながらも気が重くて先送りにしていました。更に技適機で購入したいものがあって、変更申請のタイミングと合わせて購入しようと計画していたので頭の中がごちゃごちゃに。

更に更に電波防護指針の適用が厳格になってるとの情報が入り、「移動しない局」の確認書を要請されたらすぐに提出できるように書類を作成中でした。例の計算書は出来上がり平面図と立体図を残すのみ。気が早いかもしれませんが、改めて確認しておくに越したことはない。

しかーし「移動する局」の免許の期限は漠然と来年あたりだろうと思い込んでいました。完全な思い込みです。自分は事実上4つのアマチュア局を管理していて、その一つ一つに再免許や変更申請や保証やらが関係しています。過去の申請書類は台帳にまとめていますが、免許一つ一つの詳細な内容は台帳と免許状を見直さないと忘れてしまいます。でも、期限を確認しなかった自分に落ち度があるわけで、あらためて「移動する局」の開局申請をすることにしました。

「今時は電子申請・届け出システム Liteがデフォ」とのことで、さっそくアカウントを作成したら、本人確認の郵便物を受け取らなくてはいけません。1週間が目途だそうですが待ってられないと思い、申請書類をダウンロードして印刷、手慣れた手書きで申請することにしました。

書類一式の作成は40分程度で完了。さっさと開局申請を済ませたかったので、技適機のみで工事設計書を作成しました。一応前の局免許の免許番号、その有効期限と失効する旨を記載したメモを作成、送付用の封筒に宛名を書き、ストックしてあった「書留・特定記録郵便物等差出票」に必要事項を記入、返信用の封筒に宛名を書いて切手を貼り、申請書類一式の各項目に目を通して(通したはず…)、電波利用料前納にチェックを入れたことも確認しました。


完璧かつ楽勝…のはずだった。


ここまでが一昨日の出来事で、昨日の午後雨が上がったタイミングでコンビニに行き申請書類一式のコピーを取り、次に郵便局に出向いて収入印紙(50W以下4,300円)を購入、丁寧に丁寧に開局申請に貼り付けて改めて記入事項を確認して(したはず)三つ折りにして、返信用封筒も折り目が綺麗になるように折りたたんで、もちろん別途作成したメモも添付して、クラフト封筒長3に入れて蓋を糊付けしてから封に〆(✖印)を書き込んで窓口から簡易書留で発送しました。

毎回毎回この過程が甚だ億劫ですが、完了するとちょっとした達成感を感じることができます。が…その達成感はいとも簡単に打ち砕かれる。

帰宅してコピーになんとなく目を通すと「無線局免許(開局)申請書」の「氏名(個人局)又は名称及び代表者氏名(社団局)」が未記入です。つまり自分の名前が書いてない。


なーんてこった!!

肝心なものが抜けてた。。


いやはや、この瞬間「移動する局」の再開は諦めるだけでなく、アマチュア無線そのものを辞めた方がいいのではと本気で思った。「その程度のことで」と言われるかもしれませんが、自分にとって全てが面倒くさくて、

もはや集中力が維持できない。

そうはいっても発送したものを中途半端にしておくことはできません。関東総通に電話して事情を話すして指示を仰ぐと、「書類を確認してからの対応で不備があれば差し戻しになる」と至極当たり前の返答でした。「無線局事項書及び工事設計書」には氏名が記入してあるのですが、「無線局免許(開局)申請書」の方が未記入ですから差し戻されても仕方がない。

言い訳になりますが、以前の開局(再免許)申請書の書式はいかにも「申請書」といった体裁で、中央にタイトル、宛名があり、申請者の住所氏名を記入する欄があり、代筆の場合は押印、直筆の場合は押印無しでした。だからその部分を未記入にすることはまずない。でも、いまの書式はがらっと変わって電子申請が前提のシンプルなものになってます。でも、抜けてしまった。

「いつの時代の話をしてる?」「要領が悪すぎる!」「なんとか申請やナントカ事項なんてPCで作成」「電子申請一択!」…自分は「そういうすべてが面倒くさくて」とにかく手書きでやってきました。それと今回関東総通のサイトからダウンロードした書式(PDF)にはちゃんとサンプルもついていたのですが、自分が申請書類だけ印刷しサンプルはPCで表示してそれを参照したのが良くなかった。

なぜかというと、PCでスクロールしながら作業するとしっかり読んでいるようで読んでない。「慣れ」「集中力」と言われるかもしれませんが、自分は同じような体裁の文書や図面が続くとスクロールしているうちに、高確率で読み飛ばすことがあるのです。大したページ数もなければ、情報量がなくても読み飛ばすし頭に入っているようで入ってない。

先日はんだ付けして作った無線関連のキットもそうで、回路図だけ印刷、タブレットで組立説明書を表示して作業していたら途中で工程を飛ばしてしまった。表示されてる画像と手元にある基板の様子に相違が出たため、何ページも戻って手順を確認するはめになった。


紙、紙、紙、

読め、読め、読め、

書け、書け、書け、

人間はそれで出来上がると叩きこまれた世代だから、

今更変えられない。


敢えて意義は問わない。

疑問に思ってはいけない。

そういう決まりだからやるだけ。

いやなら辞めろ。














2023年5月16日火曜日

自宅への突然の来訪、及び無断撮影とSNSへの投稿はお断りします

 突然、玄関先までやってきて「アマチュア無線をやっている方ですか?」と話しかけてきたり、インターホンのボタンを押して呼び出そうとする方がいます。昨今の治安状況を鑑み、このようなアポ無しの来訪は一切お断りします。


 また、当方の自宅を撮影し「〇〇局の自宅」などとコメントをつけてSNSに投稿されたことがあります。この投稿を現在見ることはできませんが、意図がわからず気分がいいものではありません。無断でやられてしまえばそれまでですが、当方の意思としてはやめていただきたい。


 アマチュア無線は広く開かれた世界であるべきだと考えますが、同時に個人と個人が関わり合う以上お互いを尊重しなければなりません。時代の変化が激しく、かつての慣例が今に通用するわけではありません。何十年も前なら突然の来訪も許され、初めて会った相手を家に上げることがあったのかもしれません。残念ながら今はそういう時代ではありません。


 なお、2023年5月現在アマチュア無線の運用はお休みしています。アンテナも上げていません。そのうち気が向いたら再開します。


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2021年6月9日水曜日

アンテナ・ルーフタワーの撤去・解体、無事完了

4月初旬、自宅の改修工事を機会に屋上のルーフタワーとアンテナを撤去しました。

当初、改修工事(外装)は来年を予定していましたが、去年からのコロナ禍で職人さんを集めて行う改修工事がスムーズできるかわからなくなりました。よって今年の前半に前倒しすることになったのですが、屋上の防水シートに新しいシートを重ねるために一度すべてのアンテナを撤去する必要がありました。

バーチカルアンテナなどは自分で撤去できてもルーフタワーと乗せてあるアンテナの撤去が最大の課題です。建てる時は家族や知人に手伝ってもらいましたが、今回は自分でなんとかしなければなりません。上げるときは勢いでやってしまいますが、撤去というのは気がすすまず何もかもが億劫になります。

体力的な限界もあり自力は無理と判断して専門業者さんに問い合わせましたが、なかなか調整がつきません。結局改修工事をお願いした業者さんに解体してもらいました。

ルーフタワーは長年使ったもののまだまだ使える状態、ローテーターも数年しか使ってなかったのですが、再利用しようとすると一つ一つバラすことになり大変手間がかかります。

作業をするのは専門業者さんではないので「綺麗に外す」ということはできませんし、足場に上って自分が指示を出すことはできません(原則足場は立入禁止)。よって全撤去(解体)してもらいました。

一体どんな風に撤去するのかと思ったら、男性二人が屋上に上って一人がディスクグラインダーでアンテナを切断、一人が下で受け取るというやり方です。地上からは一部の作業しか見えなかったの見学は諦めましたが、半日で綺麗に片付きました。

なんと、最近のディスクグラインダーはバッテリー式なんですね。自分が十数年前に買った機種は電源コード付きですから随分便利になったものです。アルミのブームなんてマストに取り付けたまま簡単に切断してしまいました。

ところで撤去したルーフタワーはマルドル製の5.7mのもので、建て替え前から35年くらい使ったと思います。しっかりした作りで目立った腐食もなく最後まで無事故で済みました。とにかく建物から飛び出さないように、小型のビームアンテナを乗せたのが良かったのかもしれません。

敷地の関係で思うようにアンテナを選べませんでしたが、最後まで無事故だったのが一番の成果です。家族やご近所さんの理解と協力があってここまで無線を継続できたことに感謝です。




※写真はバラした資材の一部。地上に下してまとめてしまうと思ったほど量はありませんでした。長くて重かったのはマスト。重くてかさばったのは自分で下したケーブル類の束。改修工事で出たゴミ類と一緒に業者さんに引き取ってもらいました。