アンテナの設営も終わり徐々に運用再開の準備を進めていす。シャックにはIC-706無印が2台あるので、これらもできれば活かしたいところです。とりあえず調子を見ようと1号機のコントローラ左下のマイクジャックにハンドマイクのHM-103(8pin モジュラープラグ付)を差し込んだときです。カチンと音がせずにグラグラします。イヤな予感がしたのですが、そのまま電源を入れSSBでPTTを押しながら「あ~~」というとパワーメーターがふれません。
ぎゅっと下から押せば変調は乗るようですが、これでは使い物になりません。プラグを抜いてみるとツメが折れかかっています。仕方ないのでもうひとつのHM-103を見たら、こちらはすでにツメが折れています。思わず舌打ちをしました。
「めんどくせー、これだからモジュラーはイヤなんだ」
変換ケーブルのOPC-589とアイコム8pinハンドマイクは持ってますが、モジュラージャックに重いケーブルをぶら下げることは避けたい。互換品を買うのも手ですがせっかくHM-103が手元にあるのですから、RJ45モジュラープラグと圧着工具を買って交換(修理)することにしました。
以下は修理をした際の手順と今後のためのメモです。もし参考にされる場合は、ピアサイン、配線はご自身でも確認して作業を進めてください。誤った配線は故障の原因になります。
自分が確認したHM-103・アイコムモジュラー8pinの配線は以下のとおりです。
ケーブルを手前に持ちプラグのツメを下にした状態でルーペで見ると、内部に配線が見えます。左端が1で順番に番号が上がり右端が8です。
1:空 HM-103では結線無し。本来は赤+8V。
※結線の必要はないが作業をする上で赤を差し込んだ方が楽です。
2:黒 周波数のup/down
※マイク内部の基板中央部に黒の配線ではんだ付されてる。
3:空 ピアサインではVR連動AF出力。ハンドセットなどで使える?
4:緑 PTT
5: 黒 マイク用GND。
※2番と同じ黒だがケーブル内の銀色と銅色のシールドと接続されてる。基板上の右上にはんだ付けされてる。熱収縮チューブが被っているので目印になります。
6:白 MIC+
7:青 PTTのGND
8:空 結線無し。スケルチオープンでGNDに落ちる。
作業の手順ですが、モジュラープラグの形状と先端のピンの長さと比べながら各線の長さを切りそろえます。順番にそろえてプラグに差し込み圧着工具でかしめます。被覆をストリップする必要はありません。かしめることでピンが被覆に食い込み導通します。
手順としては簡単ですが、目標のピンに各線が差し込めるかどうか……これが全てです。あまり深く考えずにえいっや!と押し込んだ方が上手くいくみたいです(?)。
作業には固定型(スタンド付き)のルーペがあった方が楽です。面倒なのは5番です。一回目は細いにビニール線をはんだ付けして試みたところ、線の径が細くて接触不良になってしまいました。全部やり直して2回目はよじってはんだ上げしました。
※↑の写真の左がオリジナル、右が交換したもの。1番・赤は不要ですが作業を楽にするために結線、5番はバラ(シールド)をよじってはんだ上げしてあります。繰り返しになりますが、ビニール線で処理する場合は径に注意。細すぎるとかしめた時に接触不良になります。
※↑ 一応完成。エポキシで隙間を埋めましたがカッコよくできなかった
今回RJ45モジュラープラグの圧着を初めてやってみました。Amazonで格安圧着工具とプラグを購入したのですが、まさに相性問題が発生。工具とプラグの形状があわず完全にかしめることができません。具体的には工具の奥行とプラグのサイズが合わずケーブル側の緩い傾斜がぶつかってしまいます。
仕方ないので、反対側からプラグを差し込んでかしめることにしました。圧着端子のように形状が同じで径だけを意識すればいいものと違い、コネクタ、プラグ類は互換が確認されているものを買うのが無難です。しかし、何回使うかわからないRJ45の圧着工具にどれだけ金をかけるのか??
最後に結論めいたことを一言。
マイクを買い直すか変換ケーブルを使ったが絶対コスパがいいです。
この作業はホント面倒くさくあまり得るところがありません。
HM-103は2個持ってますが、プラグ交換は1個だけにして終了。
もう1個は諦めた。。