この記事はアクセス数が多かったものの、画像に周囲の建物(屋上・ベランダ等)が写り込んでしまい非公開にしていました。画像と内容を確認して再度公開します。一部元記事にあった記述と画像は内容的に古いので削除しました。
このアンテナは2021年に撤去し完全に役割を終えました。最後はスタンドオフ碍子の変色が進み、コイルが入っている筒の下部が欠けて内部が露出していました。長年故障もせず良く頑張ってくれました。メーカーさんの閉業が決まりもはや手に入りませんので、閲覧者の方が追試することはできませんが、バーチカルアンテナの設置に関するちょっとしたヒントくらいに思って読んでください。
※この記事を読んでの来訪はお断りします。「見せて欲しい」「屋上へどうやってアクセスするの?」「どうやって建てるの?」の質問はナシで。
2023/9/2 update
以下本文
★★★★
このアンテナは2007年2月頃から使ってます。それまでローバンドの運用は諦めていました。敷地が狭いため水平や斜めのダイポール、ツエップ型、ロングワイヤーは張れません。垂直系ならマルチバンドのバーチカルやGPが製品としてあるわけですが、その手のアンテナは調整が難しかったり、使える帯域が狭いので使いにくいアンテナという印象があります。
たまたまミニマルチアンテナさんのwebサイトで、“7MHz”“モノバンド”のバーチカルが製品としてあるのを知り、これなら調整が簡単そうだと購入してみました。
地上高10m位のところに、特注品の金具とマストで設置しました。白い四角柱の部分(ルーフタワー用ステーアンカー)は建物の鉄骨に繋がっています。本来はアルミのルーフタワーにステー線を張るためのものです。※この金具は「ワカマツ製作所」さんで作ってもらいました。
黒いビニル絶縁電線が何本か出ていますが、後からつけたカウンターポイズ“的”なものです
カウンターポイズなしの状態でも容量結合によって、一応アンテナとしては動作しました。容量結合の場合、グラウンド側に思いっきり引っ張られるらしく、SWRの底がバンド外、低い方に100kHz以上ずれてしまいました。
そこでラジエター(エレメント)の長さを短くしてバンド内に持ちこむことにしました。ラジエターになってるアルミのパイプをずらしては仮止めしてSWRを測定、これを何度も繰り返しました。結果として1m位短くなりました。アンテナ本来の設計上の長さからずいぶん短くなってしまったので、ちょっと心配でしたが‥。
上の画像は給電点の部分。同軸ケーブルに黒い自己融着テープが巻きつけてあるのが見えますが、円筒形のフェライトの筒(43材)と、ドーナッツ型のコア(FT240-43)です。コモンモード・チョーク(フロートバラン?)として動作することを期待して入れてます。効果は不明、おまじないです。
何本か見える黒いワイヤーがカウンターポイズ的なもので、マストにアンテナ本体を固定するU字のボルトに蝶ナットとスプリングワッシャで止めました。ワイヤーの端には圧着端子をつけて導電グリスを塗ってます。
そして下の写真は、カウンターポイズ的なものを屋上の隅に這わせている様子です。この写真では見えませんが左側・屋上中央の方向にも数本まとめて張ってあります。
(内容的に古いので画像と本文をばっさり削除)
● 調整後の周波数とSWRの関係(晴天の日)
7.000MHz 1.1
7.100MHz 1.5
SWR 2.5 以下を許容すれば7.200MHzまで使えます。
主に7.000-7.1000MHzで使用しています。
※アマチュア用のアンテナ・アナライザーでの測定ですので多少の誤差があります。
SWR1.1というのは接地型としては低すぎ?
● ミニマルチアンテナ株式会社 V40LDX 定格(組立説明書から)
使用可能周波数: 7MHz帯ハムバンド
エレメント数: 1
エレメント長: 約8.21m(調整により1m以上短くなった)
バンド内VSWR: 1.3以下
耐入力: 3kW PEP
給電点インピーダンス: 50Ω
マスト径: 60φ
重量: 約4.8kg
●追記
●追記:2
(内容的に古いのでバッサリ削除)
おわり
●追記:3 2023/9/2 uppdate
モノバンドで調整もしやすくバーチカルアンテナ入門にちょうどいい製品でした。自作受信機との組み合わせで随分SWLを楽しみました。しかしながら「イマイチ飛ばない聞こえないノイズが多い」で特段効率のいいアンテナとは感じませんでした。バーチカルゆえの輻射角の低さ、ロスの多さ、ロケーションの悪さいろいろな理由があったと思います。時代が変わりFT8での交信が普及したので、今の状況なら違った感想を得たかもしれません。
おわり