※この投稿に登場する中華トランシーバーのキットは現在入手できません。同じものを作ることはきませんので、そのつもりで読んでください。内容的には初心者向けです。
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2024年のクリスマスイブ。格安ウイスキーをストレートで舐めながら「クリスマスの約束 2024」を見ていた。酔いがまわり視野が狭くなったころ、とっくの昔に忘れていた1台の安っぽいリグが脳裡をよぎった。どこかの政治家が言った「おぼろげながらみえてきた」というやつだ。そうだ、アレについてまだ記事にまとめてなかった。それに今年はブログを放置してしまいろくすっぽ書いてない。この際ネタとして投稿しよう。
机の下に積み上げてあるクリアファイルを引っ張り出し、その中から忘却の彼方に置いてきた中華トランシーバーの製作資料を見つけだした(!)。
そうそう、これこれ、CS-40 7MHz SSBトランシーバー。KN-Q7AのSi5351 デジタルVFO(サンドウィッチVFO)版です。完成時の画像が見つからないので↑上の画像はブログ用に撮り直したものです。
画像のタイムスタンプから2019年の1月に製作したことが判明、その後何度か改良を加えたはずです。キットが頒布されてる時期に製作過程を公開する方が、誰かの参考になるかもしれない。めんどくさがり屋の性格といつもの億劫感から、いたずらに歳月が流れました。よって以下は自分用のメモですが、印刷した英文マニュアルとそれに書き込んだメモが見つからないので、残された日本語マニュアルと記憶を辿っての記載になります。
このキットは再現性が大変良く、電子工作初心者の方がはじめてSSBトランシーバーを組み立てるには適していたと思います。後に21MHz版 CS-15Vを製作しましたが、シンプルな構造と再現性の良さに感心しました。しかしながら、いつものようにケアレスミスを重ね思わぬ難航が続きました。
1:はじめに部品の選別をしたのですが、このときコンデンサの数え間違えをして一つ足りないと判断。手持ちのコンデンサを追加したのですがその「容量」を間違えて追加してしまいました。実際には不足はなく(数え間違え)、それどころか容量を間違えたコンデンサをはんだ付けしてしまい大手術をすることに→5:へ
2:一番はじめにサンドウィッチVFOを製作したのですが、動作チェックをしたところ発振しない。このVFOは3枚の基板をピンヘッダで繋ぎ合わせはんだ付けして組建てます。あれこれ試したところロータリーエンコーダの背中が隣の基板に当たり干渉していました。ピンヘッダから電動はんだ吸い取り器ではんだを吸い取り、基板を元の状態に戻してからエンコーダの背中をニッパで削りました。それと基板と基板の間の隙間が拡がるようにはんだ付けをしなおしました。これで一応問題なく動作したのですが、後日談があります。
一年後くらいに電源をいれるとまったく信号が受信できません。再びVFOをバラして基板間の隙間を調整です。どうやら基板が反ってしまいショートする箇所ができるようです。簡易トランシーバーですから仕方ありませんが、基板重ねるやり方は信頼性が犠牲になります。
3:調整について。はじめに「受信部の調整(RX Alignment)」からです。取説に紹介されてるオーディオスペクトラムアナライザ Spectrum3をWindowsXPのPCで動作させて行いました(Windows7と10では動かないみたい)。7MHz帯のアンテナでは余計なノイズを拾ってしまいダメでした。28MHz帯用のローターリーダイポールで上手くいきました。
ホワイトノイズ(いろいろな周波数のノイズを等しく含む)に近いものを注入するのがポイントです。
4:失敗しやすい箇所はファイナル(リニアアンプ)のFET IRF510のアイドリング調整とされますが、幸い自分は飛ばすことなく所定の出力が得られました。パワーを欲張らず落ち着いてゆっくり調整すれば大丈夫です。
5:が、しかしです。PTTを押して「あーー」といっても電力計が触れません。回路には電流が流れるからどこかで信号が止まっています。なんてこった!
ヤレヤレ。仕方ないから、一回バラシて「ピー」の音を注入しながらオシロで基板のパターンを追いかけます。VFOが発振していて変調回路に問題がないようなので、バッファからリニアアンプへと高周波の流れるパターンを追っていきます。そして最後の最後にたどり着いたのがLPFの最後(アンテナ側)のコンデンサ。1:で間違えたたった1個のコンデンサ、それも他のと色違のヤツで自分が勝手に追加したコンデンサ。トホホ。
以下に製作過程の画像を掲載しますが、これまた適当が画像が見つからない。何枚も撮影してGooglePhotoのアルバムに整理したつもりですが、中途半端なものばかり。それに肝心な送信受信テストの動画が見つからない。何より完成した本体の写真が見つからない!
タイムラインを追っても見つからないものはしゃーない。残ってるものだけ掲載します。